今回のテーマは「薬の副作用」です。
薬には副作用があります。バセドウ病になれば、メルカゾール等のメインの治療薬のほかに、胃腸薬や脈を抑える薬など複数の薬を服用する場合も少なくありません。しかしそのように服用する薬が増えていくと、知らない間に副作用に苦しめられてしまう場合があります。
私のように様々な薬を服用している方にとって、副作用について関心を持って頂くきっかけになれたら嬉しいです。
また今回の体験談は、医師の正確な診断に基づくものではなく「薬の副作用だったのかもしれない」という憶測でお伝えする部分が多くありますのでご注意ください。
目次
今まで服用したことのある薬
バセドウ病の関係で今までに服用したことのある薬をいくつかご紹介したいと思います。
- メルカゾール錠
- ヨウ化カリウム丸
- チラーヂンS錠
- テノーミン錠
- ムコスタ錠
それぞれの主な副作用のみ抜粋したいと思います。今回は重篤な副作用については触れませんので、すべての副作用をご覧になりたい方は出典のリンクをご参照ください。
「メルカゾール錠5mg」の副作用
発疹、蕁麻疹、発熱など
出典:くすりのしおり
「ヨウ化カリウム丸50mg」の副作用
発疹、吐き気、嘔吐、胃痛、下痢、かぜ症状など
出典:くすりのしおり
「チラーヂンS錠50μg」の副作用
過敏症状(発疹、かゆみ)など
出典:くすりのしおり
「テノーミン錠25」の副作用
徐脈、めまい、倦怠感、発疹、かゆみ、視力異常、霧視、涙液分泌減少など
出典:くすりのしおり
「ムコスタ錠100mg」の副作用
発疹、かゆみ、薬疹様湿疹などの過敏症状、蕁麻疹など
出典:くすりのしおり
体験談①蕁麻疹
メルカゾールの副作用で蕁麻疹を発症する方は、結構多いのではないかと思います。私もよく蕁麻疹に悩まされましたが、メルカゾールの副作用という認識があったため、皮膚科ではなく甲状腺の病院で対応してもらいました。
主に飲み薬や塗り薬で対処しますが、あまりにも症状が酷い場合にはすぐに主治医に相談してください。
体験談②胃の不調
昔から胃腸が弱いので消化器内科にはよくお世話になっていますが、稀にメルカゾールで胃の不調が出る方もいるとのことでしたのでご紹介します。
私の場合は亢進状態の間は吐き気や食欲不振の症状が出ることが多いですが、メルカゾールが直接的な原因かどうかは不明です。
体験談③目の痛み
これは本当に悩んだ症状で最後まで原因不明でしたが、恐らく動悸をおさえる為に服用していたテノーミン錠の副作用です。
症状は、涙が少なくなってしまい、まばたきの度に瞼と眼球がこすれてしまい、眼球の一部が真っ赤に炎症するというものでした。
まばたきするたびに激痛で、パソコンで細かい数字を扱う仕事をしていた私にとっては致命的な症状でした。
眼科に行ってもバセドウ眼症の可能性は低く原因不明と言われ、ステロイド系の強い目薬まで処方されることになったのでした。
しかし、動悸が改善しテノーミン錠の服用を止めた頃から、突然症状がなくなりました。まさか…と思って副作用を確認し「涙液分泌減少」という症状を見て、これが原因だったのだと気が付きました。
体験談④突然の高熱
メルカゾールの飲みはじめには重篤な副作用として発熱があります。私の場合はメルカゾールを飲み始めて随分経っていたうえに、血液検査でも異常が無かったので副作用ではなさそうですが、念のためご紹介します。
バセドウ病を発症してから3年目の春、朝に突然発熱しました。近所の総合病院に行ったところ既に40度を超えており、診察中に意識を失って大騒ぎになりました。気が付いたら担架に乗せられていて、点滴をしながらCT、レントゲン、血液検査、あらゆる検査をしましたが原因不明のまま。結局は解熱剤を服用して安静にすることで良くなりました。
体験談⑤かゆみ(母の場合)
母の話ですが、胃腸薬のムコスタの副作用でかゆみが出たという話を聞きました。これは私も普段よく飲んでいる薬で、ロキソニンとセットで処方されるので馴染みのある方も多いのではないかと思います。
母の場合は服用後すぐに手の甲が異常にかゆくなりました。手の表面、というよりは中からかゆくなり、かつて重度の蕁麻疹で経験したかゆさに似ていたのだそうです。ですが見た目には発疹も無く、掻くことで赤くなっていく状態だったとのことです。
薬剤師の親戚によって判明したそうですが、この薬で副作用が出るのは稀なことらしく、非常に驚いていたとのことでした。
さいごに
更に番外編としてご紹介いたしますが、鬱状態などの治療薬である「ドグマチールカプセル」、吐き気を止める「ナウゼリン」で高プロラクチン血症を発症したことがあります。こちらも原因が分からずに色々な病院を奔走しました。甲状腺機能低下症でも発症するようだったので血液検査までしましたが異常が無く、後になってから副作用なのだと自分で気が付きました。
甲状腺の病院ではバセドウ病以外の症状を話しても「別の病院を受診してください」と言われてしまうため、様々な病院に通っていることも、副作用のせいだと分かるまで毎回時間がかかってしまう要因のひとつかもしれません。また、どの病院でも私が飲んでいる薬の副作用までチェックしてくださる先生はいませんでした。そのため副作用は私にとって非常に盲点だったのです。
薬と上手に付き合っていくためにも、ぜひ一度、ご自身の服用されている薬の副作用に目を通して頂けたらと思います。
「薬の副作用」について、いかがでしたでしょうか。
参考になれば幸いです。