バセドウ病体験記vol.06 精神疾患

今回のテーマは「精神疾患」です。

私の場合は、うつ状態、パニック症状が悪化しました。まずは甲状腺疾患と心の不調について一般的に考えられていることを、そしてそれから私の体験談をお伝えしたいと思います。

甲状腺疾患と心の不調

まず、一般的に甲状腺疾患と心の不調についてどのように考えられているかをお伝えしたいと思います。

実は甲状腺疾患と心の不調は非常に強い関係性があり、精神疾患だと思って心療内科を受診したら実は甲状腺疾患だったという話もよく聞きます。

これは私の通っている心療内科の先生も仰っていたことですが、一般的に、バセドウ病などの亢進状態ではイライラ等の症状、橋本病などの低下症状態ではうつ状態等の症状があらわれる傾向が多いようです。

ですが本当に人によってさまざまで、私はバセドウ病ですがうつ状態の傾向が強く出ました。母にも聞いてみたところ、母は低下症寄りですがイライラしたりすることの方が多かったようです。

また高齢の方はバセドウ病でも活動量が落ち、うつのような状態になりやすい傾向があるそうです。

甲状腺疾患はバランスが崩れやすくなるので、心のコントロールが難しくなることがあると思います。ですがあまり思いつめ過ぎないで欲しいと思っています。

もし周囲が理解を得てくれそうな場合には、甲状腺疾患のせいで心のコントロールがうまくできないこと、それを申し訳なく思っていること、そしてなにより自分も辛いこと…など、正直に打ち明けることもひとつの手段だと思います。

うつ状態

バセドウ病発症時と同じタイミングでやってきたのがうつ状態でした。ただ、うつ状態に関しては外的要因があったため、全てがバセドウ病のせいではないのですが、根本にはバセドウ病の影響があったと思っています。

うつ状態が悪化したのは3回ほどあります。

1回目は発症時の大学四年生の時に母との関係や自分の生き方で悩んで軽いうつ状態になりました。

2回目は、入社した会社で追い詰められてうつ状態になりました。この時のうつ状態が一番酷く、抗うつ剤を飲んでいることを周囲に隠しながら仕事をしていました。当時の記憶は抜けている部分も多いのですが、実家暮らしだったため両親が酷く心配していました。本当に様子がおかしかった、仕事を辞めさせようか悩んでいた、と言っていました。

通勤途中の電車では涙が止まらなくなり、体は鉛のように重く動きませんでした。ふと線路を見たときに「あそこに飛び込めば楽になれるのか」と自然に思考した時は、これは本当に良くない状態だと思いました。

ですが、運良く部署異動が決まったことなどから、酷いうつ状態からは抜け出すことができました。

3回目は部署異動してから数年後、仕事の忙しさとバセドウ病2回目の再発により追い詰められうつ状態になりました。この記事を執筆している2019年9月現在も治療中です。

職場の方々は本当に良くしてくださったのですが、とにかく忙しい部署で、バセドウ病を再発しても仕事があまり減りませんでした。仕事中は皆追い詰められていて、ピリピリイライラしている方が多く、そういった環境も私にとってあまりよくなかったのかもしれません。また、パワハラまではいきませんが、気分屋で八つ当たりの多い先輩とタッグを組んで仕事をしていたため、それも良くなかったと思っています。

パニック症状

もともと嘔吐恐怖症の傾向があったのですが、バセドウ病発症以降、食事が全くとれなくなるほど症状が悪化しました。

パニック症状が特に悪化したのは2回ほどあります。

1回目は全く食事がとれなくなり「倒れたらどうしよう」「吐いたらどうしよう」などの予期不安から電車にも乗れなくなりました。夜も眠れなくなってしまい、職場ではいつもフラフラしていました。病院で点滴を受けたり、会社を長期でお休みしたりなど、かなり限界でした。

2回目は、上述の3回目のうつ状態と同じタイミングで悪化し、現在も治療中です。うつ状態で吐き気が強かったので、吐き気に対する恐怖とパニックが頻繁に発生して辛い状態が続きました。食事自体を体が拒否するようになり、食事を始めると数分後に動悸と息苦しさに襲われました。家でそのような状態ですので、外食は全くといって良いほどできません。食べることと作ることが好きな私にとってはかなり辛い症状といえます。

拘束されてしまう場所が苦手になり、不調な時は電車・バス・映画館・ライブ会場などで辛くなることが多いです。そのため、アイソトープ治療のために眼の検査でMRIに入った時は本当に地獄でした。

さいごに

私のバセドウ病生活は、ほとんどと言って良いほど精神疾患を併発した状態でした。ですから私にとって、バセドウ病と精神疾患の症状の線引きは非常に難しいです。

はじめにもお伝えした通り甲状腺疾患と心の不調は非常に強い関係性があるため、私の場合は精神疾患もバセドウ病の延長線上として考えるようになりました。どうしても全く別物とは考えることができず、バセドウ病が根本にあるからこそ精神疾患があると考える方が私にとっては自然でした。

バセドウ病の症状だけが、バセドウ病の苦しみではありません。バセドウ病で心のコントロールが難しくなる場合があるということを、ぜひ多くの方に知っていて欲しいと思います。

「精神疾患」について、いかがでしたでしょうか。
参考になれば幸いです。

6 COMMENTS

みどり

体験談を拝見させていただいてます。

私も、つい最近、バセドウ病と判明しました。
周りの人が、遊びの翌日に仕事に行けるのに、
私は何で少し出かけるだけでクラクラして寝込んでしまうのだろう..、
怠けているのか、運動不足で体力がないのか..、と自分を責めたこともありました。
なので、原因が分かって、少し安心しているところです。

元々、パニック障害・うつ病・適応障害などを経験し、長年心理内科に通っているので、
バセドウ病の治療と併せた治療をどう続けていくか、迷っているところでした。

記事を読んで、確かに両方とも切れない関係だな、と思いました。
治療はこらからですが、バセドウ病が良くなることで、
心も良くなっていくといいな。

貴重な体験談をありがとうございます!

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tunomi

みどり様

ブログをお読み頂きありがとうございます!

私も初めは「夏バテ」という誤診から始まったので、
原因が分からない時期は怖くて不安で仕方がありませんでした。
原因が分かってほっとしたお気持ち、とてもよく分かります。

私も長年心療内科に通っており、現在はパニック障害とうつ状態の治療中ですが、
「バセドウ病の数値が安定しないと難しいですね」と言われています。
数値が安定しない状態で、心と体の健康のために試行錯誤した時期がありましたが、
やっぱり何をしてもあまり上手くはいきませんでした。
今では「そういう時期だから仕方ない、少し待ってみよう」と思えるようになりました。

治療はこれからとのこと、一緒に頑張っていきましょう(^^)
また、バセドウ病の方はまじめで頑張り屋さんが多いように感じています。
この病気と付き合っていく上で色々な事があると思いますが、
どうかご自分を責めずに、ゆっくり無理せずお過ごしくださいね。

みどりさんの心と体が少しずつ元気を取り戻していくことを、心より願っております!

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ゆき

貴重な体験談ありがとうございます。
私は現在、子宮内膜症の治療で偽閉経薬を飲んでいます。この薬飲んで副作用で大量の汗をかくなど更年期障害が出ることがあるので、私もそれにあてはまるのかなと軽視していました。
でも、汗は出るし、急にドキドキするし、疲れやすい自分は根性が足りてないのかなと思っていました。
そんなフラフラする中、不安神経症でお世話になってる精神科の先生が、パッの私の顔を見て体重減少を見抜いてくれたことでした。
家に戻ると2ヶ月で4kgの減少_| ̄|○
そこから慌てて内科に走り、血液検査をしたらバセドウ病と診断されました。
帰り道、ショックで泣きました。
子どもにも病気だらけのママでゴメンねって謝りました。

つのみさんが
自分に優しくなろう
って言葉、素敵です。
私も自分に優しくなりたい。
今までしんどかった思いを無視して、
なんとか1日を回そうと必死になりすぎていた自分に反省です。

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tunomi

ゆきさん、はじめまして。
コメント頂きありがとうございます。

バセドウ病の発覚まで、お辛かったですね。
私も未だに体調が安定しない時は「何がいけなかったんだろう」「努力が足りないのでは」と自分を責めてしまう事があります。
自分は悪くないと頭では分かっていても「迷惑かけてごめんなさい」と周囲に謝り続けたり。
病気ってほんとうに難しいですよね。

自分から笑顔が消えていくと、家族や大切な人に優しくしたいと思っていても、
イライラトゲトゲしてしまって、余計に自己嫌悪に陥ったりします。

お子さんもいらっしゃるということ、ゆきさんはここまで本当に頑張ってこられた方だと思います。
ですからどうか、いつもよりほんの少し、ご自身の心と体を労ってあげてくださいね。
自分に笑顔が増えれば、自分に優しくできれば、自然と柔らかい心が戻ってきます。
身近な人や便利なサービスに頼る勇気を出してみたり、エネルギーを使い果たす前に休んでみたり、
お辛い気持ちを信頼できる人に打ち明けてみたり、自分にちょっとしたご褒美をプレゼントしてみたり。
今はそういう工夫を習得するための訓練期間なんだ!と思って、ぜひ、ご自身を癒す方向に頑張ってみてください(^^)

ゆきさんの体調が、1日1日、良い方へ向かっていきますよう願っています。

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ka.hama

号泣しました。

このページを読まさせていただいて、1年半前は自分も同じだったので、うつ症状になってる事に気づいてませんでした。
とても共感でき、そして勉強になりました。

吐き気で食べれない、眠れない、体が食事する事を拒否して、、、体の変化に気づいた頃は1週間で5キロ、2か月で10キロ体重が減りました。

退職してバセドウ専門病院で見てもらえる予約日までの1週間の間、毎日毎日主人と子供を送り出すと皆が帰るまで泣いて過ごしていました。

自分が患っている病気なのに、何一つ理解できてなくて、向き合えてないんだな、、、と。
涙がとまりません。

主人にも、もっと知って欲しいな、、と
思います。
見た目元気で太ってきてるから、動けとかアウトドア計画をよくたててます。

日々過ごすだけでも疲れます。
服薬で数値が安定してる=健康·元気
ではないのですね、、、。

まわりの理解が本当に必要だと思います。
ストレスなのか、疲労なのか、副鼻腔炎をよく再発しており、ここ1年は嗅覚低下や嗅覚の不調に伴い味覚も低下しているので、本当に健康が何よりの幸せだと痛感します。

三人いる子供のうち、一人目がコロナ禍で精神的な事で不登校になりました。
今は元気に登校できていますが、バセドウ病の遺伝を思うと、まずは自分がしっかりと向き合って学ばなければと思いました。
このブログで、本当に心が救われます。
ありがとうございます。

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つのみ

ka.hamaさん

はじめまして。
ブログをお読みくださり、またコメントを2つもくださってありがとうございました(^^)

私のブログが少しでもお役に立てたなら、本当に嬉しく思います。
育児やお仕事でお忙しい中、バセドウ病の治療を並行して行うことは、とても大変な事と思います。
猫の手も借りたいくらい、心も体もいっぱいいっぱいな時が沢山あると思います。

どうしようもなくて涙があふれて止まらないのは、きっと、心と体の「ちょっとお休みしよう」のサインです。
ka.hamaさんのように、真面目で責任感のある方ほど、お休みするというのは非常に難しい事だと思います。
家族のために、と自分を犠牲にしてしまうことも沢山あると思います。
さぼっているのではないか、怠けているのではないか、と罪悪感に襲われることもあるかもしれません。
ですがどうか、「これも治療のうち!」という強いお気持ちで、ご自身の心と体を癒してあげてください。
「やらなければいけない」「~すべき」と思っていることも、少し視点を変えてみたり、試行錯誤を重ねることで、
自分の負担を減らす方向で別の道が見つかることもあります。
「今はできない」と断る勇気も、時には必要になるかもしれません。
これは本当に簡単なことではありませんし、非常に時間のかかることではありますが、
生き方や考え方の癖を変えることもバセドウ病の治療の上でとても大切だと思っています。

ka.hamaさんが、身を削って頑張りすぎるのではなく、笑顔で元気に過ごすこと。
それが、ご自身だけでなく、ご家族や、周囲の方にとっての幸せにもつながると感じています。
バセドウ病を乗り越えた先には、必ず良い未来があると信じています。
日々、おつらいこと、きっと沢山あると思いますが、
ka.hamaさんの心と体が日々少しずつ癒されて、良い方へ向かっていくことを心より願っています。

私もまだ寛解までの道のりは遠いですが、
日々、自分と向き合いながら、ゆるりと一緒に頑張っていきましょう!

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