嘔吐恐怖症・パニック障害克服!暴露療法体験談vol.01 治療開始

はじめに

今回の記事では、暴露療法を受けるまでの道のりと、1日目の内容をお伝えします。

初めての方や、暴露療法体験談についての詳細は、こちら記事をご覧ください。

嘔吐恐怖症・パニック障害克服!暴露療法体験談vol.00 はじめに

「はじめに」の記事でお伝えしている通り、当事者の方でもお読み頂けるように表現をマイルドにするなど工夫をしていますが、それでも読むのが辛くなってしまう場合があるかと思います。調子の悪い時は読まないようにする、休憩しながら少しずつ読むなど、決して無理なさらないでくださいね。

暴露療法までの道のり

はじめに、暴露療法を受けるぞ!と決めてから、暴露療法を実際に受けるまでの道のりをお伝えしたいと思います。

私には1年以上通い続けている心療内科がありました。心と体を壊し、会社を辞める頃に通い始めたところで、私にとって主治医の先生になります。

まず私は、主治医の先生に「他院で行っている暴露療法を受けに行きたい」と伝えました。他院のプログラムなので嫌な顔をされたらどうしよう…と不安でしたが、結果としては快諾で、紹介状を書いてもらえることになりました!

その次は、暴露療法を行っているクリニックの心療内科を受診しました。本来であればこのクリニックの心療内科に転院するべきかもしれませんが、定期的な通院は従来通りの主治医の先生にお願いすることになりました。

というのも、自宅から少し距離があったので、コロナ禍で定期通院することが難しかったのです。暴露療法を行っているクリニックの先生も、今の状況から考えて主治医は変えない方が良いと仰ってくださいました。

こうして色々な方のお世話になりながら、やっと暴露療法にたどり着くことができました。実際に暴露療法を行うのはカウンセラーさんになります。

そして今回新しくお世話になるクリニックですが、初診がとてもしっかりしていて、記入に1時間ほどかかる大ボリュームの心理テストを受けました。

バセドウ病を発症した頃に通っていた心療内科、現在定期通院している心療内科、どちらもこんなに詳しい心理テストを行ったことは無かったので、受けることができて良かったです。

心理テストの記入は、郵送をして頂いて自宅で記入しました。幼少期に関する質問もあり、母に電話しないと記入が難しいところもあったので、自宅で記入ができて良かったです。

また、幼少期から自分のことを振り返ることで、色々と新しい発見もありました。今でこそ母と和解して良い関係を築いていますが、もともと家族との関係が複雑だったので、幼少期を母と一緒に客観的に振り返るということは非常に大きな意味がありました。

さて、そんな心理テストをふまえた初診の診断ですが、おうと恐怖症パニック障害、うつ状態、となりました

実は母が神経性やせ症のような時期が長かったので、私自身その可能性も少しだけ疑っていました。神経性やせ症は、遺伝的な要因もあると言われている病気だからです。

先生もちょっと悩んでいましたが、総合的な判断から神経性やせ症ではないということになりました。私の場合は「痩せたい!」という願望が薄く、食べたいのに食べれない、はき気や発作が怖くて食べれない、という理由で体重が落ちているからです。

暴露療法1日目

さて、初診が終わってから暴露療法の数日前まで不安で死にそうな日々を過ごした私。

どんなことをやるんだろう。カウンセラーさんとの相性は大丈夫かな。やっぱり暴露療法って辛いのかな。やめればよかったかな、ていうかもうやめたい…と、不安は尽きることなく当日になりました。

当日になってはじめて、担当のカウンセラーさんと会いました。カウンセラーさんは、私と同世代くらいの女性で、癒し系でとっても優しい方。まずここでホッとひと安心!

そして当日まで何をやるのか把握していなかったのですが、1日目は暴露療法を行いませんでした。

1日目の流れは、暴露療法の説明、初診の時のような簡単な質問、おうと恐怖症の度合いを知るためのチェックシート記入、おうと恐怖症や不安のメカニズムについての学習、リラクゼーション法の学習です。

それではここから、暴露療法1日目の内容をお伝えしていきますね。

①疑問あれこれ

まず最初は、色々な疑問についてカウンセラーさんがひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。なるほど!と目からウロコの情報も多かったので、シェアしたいと思います。

[疑問1]どこまで克服すればいいの?

暴露療法の治療プログラムでは、本当に様々な段階まで用意されています。結論として、どの段階までクリアするかはその人の希望次第です。

暴露療法を受けに来た理由も、クリアしたい段階も、現在の恐怖の度合いも、人によって異なります。そのため、その人自身が「ここまで克服できたからOK!」と思える所までたどり着ければ良いのです。

文字を見たり、絵を見たり、映像を見たり、と段階的に引き上げていくのですが、最終的には、はいてしまったものに似せたものを自分で処理する練習や、自分ではく模擬練習まであるというから驚きです。

ちなみにそれを聞いた時は、「そんなのあるの!?ていうかどうやるのそれ!?」と、恐怖より衝撃の方が勝って笑ってしまいました。普段なら聞くだけで気分が悪くなってしまうような内容ですが、カウンセラーさんと和やかな雰囲気の中でお話をしているので、不安感はあるものの、不思議と大丈夫だったりします。

私はてっきり「治療!」という感じで、容赦なく課題をこなしていくものと思っていたので、初日でかなり緊張が解けました。暴露療法で大切なのは、自分のペースで無理せず少しずつ進めていくことだったのです。

[疑問2]治療の効果はあるの?

皆さんも気になるところだと思うのですが、肝心の治療の効果はどうでしょうか?

こちらも人それぞれですが、皆さんそれなりの改善をして暴露療法を終えるとのこと。

改善の仕方も人それぞれで、回数を重ねることで、少しずつゆっくり良くなっていく人もいれば、突然良くなる人もいるのだとか。

「もっともっと克服したい!」という意思の強い人に関しては、100分×4回の暴露療法プログラムをもう1度繰り返して、さらに難しい課題に挑戦していくことも可能のようです。ですが、もちろんその分お金はかかってしまいます。

また、暴露療法をやめたらすぐに戻ってしまうのではないか、という心配もあったのですが、一過性ではなく効果は続くとのことでした。

実感として、暴露療法を終えて半年ほど経ちますが、恐怖感が改善した状態を維持できています。暴露療法のプログラムでは、認知行動療法も並行して行われます。そういったカウンセリングを通して、自分はいったい何が怖いのか、不安や恐怖の根本は何なのか、そういう事を根元から見つめ直すことができたのがかなり大きかったと思います。

おうと恐怖症を専門に取り扱っている病院はとても少ないので、実際に暴露療法を受けるのは難しいという方が多いと思います。ですが、信頼できるカウンセラーさんのもと、通常のカウンセリングでおうと恐怖症と向き合い、掘り下げてみる。認知行動療法で思考の改善をしていく。もしひとりで悩んでいらっしゃる場合には、これだけでもかなり効果があるのではないかと思いました。

[疑問3]暴露療法に来るのはどんな人?

私以外のおうと恐怖症の人ってどんな感じなの?どんな人が来るの?という事も気になっていました。

結論として、男性より女性の方が多いそうです。

特に多いのは、私と同じ20代後半くらいの女性で、将来妊娠した時につわりに耐えたい、子供や家族のため、などの理由が多いそうです。

男性の場合には、社会人になって飲み会を避けられなくなったからというケースが多いそうで、なるほど納得でした。

そして気になっていたのが、皆さんがどんな薬を服薬しているかということ。この時、私はSSRIを服用するかどうかで悩んでいました。

しかしカウンセラーさんの話によると、暴露療法に来る人は、SSRIで調子を底上げしなければならないほど調子の悪い人は少なく、頓服薬なら持っているという人がほとんどだそうです。

また、暴露療法を受けるタイミングについても、なるべく調子のよい時がおススメとのこと。

SSRIに関しては、暴露療法でどこまでパニック障害が改善するか様子を見てからでも良いのでは、という結論になりました。

この記事を書いている現在は暴露療法をすべて終えていますが、結果としてSSRIの服用はしませんでした。

②チェックシートの記入

カウンセラーさんにあれこれ質問をして、ひと安心。次に行ったのは、チェックシートの記入です。

チェックシートにはおうとに関する状況がいっぱい並んでいます。たとえば「食事をする」という簡単なものから「実際にその場面に遭遇する」ということまで。

「全然平気!」なら0点、「絶対無理」なら100点、という感じで点数をつけていきます。5点刻みでも良いですよ、ということで、とにかく今の自分の感覚で答えていきます。

先ほども同じようなことを書きましたが、これもひとつの暴露療法のようなもの。なぜならチェックシートにはおうとという言葉がズラリ…ちなみに「おうとという文字を見る」というのもチェック項目の一つにあります。私は75点をつけました。

こちらのブログでも、なるべく当事者の方が読めるように、ひらがな表記にすることで少しマイルドにしていますが、それでも読むのが辛いという方がおられるかと思います。

私自身、調子の悪い時は字を見るだけでも苦痛…という状態だったので、言葉がずらーっと並んでいるチェックシートもそれなりに苦行で、予期不安で死にそうでした。

カウンセラーさんも仰っていましたが、おうと恐怖症と向き合うこと自体がすでに暴露療法のはじまりであり、それはとてもすごいことなのです。

そんな私がこんな風に記事を書くことができているので、これも暴露療法の治療の成果ですね。

③メカニズムについて学ぶ

チェックシートのあとは、おうと恐怖症や不安のメカニズムについて学びます。分かっているつもりでいたものの、そうなんだ!という新しい発見もたくさんありました。

きちんと知識を得る、というのは大切な事だなあと再認識しました。本で読むよりも説明してもらった方が頭に入ってきやすいということ、わからないところは質問に答えてもらえることで知識が深まりやすいということも大きなメリットに感じました。

そして何より、暴露療法に一緒に向き合ってくれる専門家がそばにいるという安心感です。私の場合は「パニック発作を起こしても、カウンセラーさんがいるから大丈夫」という安心感もありました。

「ひとりでできる事に限界を感じた」のも暴露療法を行うきっかけとなったひとつ。ひとりで悩み続けるのではなく、カウンセラーさんに助けてもらうというのはとても大切なことだと感じました。

④体へのアプローチを学ぶ

メカニズムについて学んだあとは、身体へのアプローチ方法を学びました。具体的には、呼吸法、弛緩法、自律神経訓練法です。

時間がなくなってしまい、プリントでサッと学んだだけでしたが、おうと恐怖症とパニック障害に向き合っていくうえでかなり効果がありました。

私の場合は体へのアプローチが心に及ぼす影響が大きかったので、今でも体調に合わせて下記のことを続けています。

  • 整体で体をほぐす
  • カイロプラティックで骨格を整える
  • ストレッチをする
  • ストレッチポールに乗る
  • 筋トレをする(ピラティス、ヨガ)
  • 自律訓練法を第2公式まで行う
  • 深い呼吸を意識する
  • 瞑想をする
  • 適度な量の水分補給

ポイントは効果を感じたものを無理なく続けてみることです。「やりたくないな」と思うものを無理に続けるのはストレスになり、逆効果になってしまいます。このリストの中から、体と心の声を聞きつつ、できるものだけを行っています。体調の悪い時は何もしません。あまりにも気が乗らない時も何もしません。

また、最初からこれら全てを行っていたわけではなく、長い時間をかけてあれこれ試してみて「やってみようかな」と思ったものを「やってみたいな」と思ったタイミングでやることで、気が付いたら自分に合うものだけが習慣化していました。逆に「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」と、体力が無いのにウォーキングをしたり、気が乗らないのにヨガを毎日続けようと頑張ってみたり、瞑想の時間を決めてキッチリ毎日続けようとしたり、そんな風にしていた頃は体調が良くなりませんでした。

できないときは、やらない。焦らず少しずつ「やろうかな」と思える時に積み重ねていくことで、心も体も必ず応えてくれるはずです。

⑤宿題をもらう

最後に、次回の通院までに行う宿題をもらいました。

宿題は下記の通りです。

  • 呼吸法、弛緩法、自律神経訓練法を行う。
  • 認知行動療法を行う。
  • 昼食と夕食の際、食卓から逃げない。食べなくても座っている。

認知行動療法については、プリントを貰いました。不安や緊張を感じた場面をピックアップして、感情を整理するためのものです。

認知行動療法が気になる方、自分でもやってみたい方は、大野裕さんの「こころが晴れるノート」という書籍がおすすめです。

20代前半の頃、酷いうつ状態になった時から愛用していて、現在定期的に通院している主治医の先生にもおすすめされた書籍です。

さいごに

1日目は暴露療法をしないと書きましたが、カウンセラーさんと一緒に笑いながら和やかな空気の中でおうと恐怖症に関する話をするということ自体が私にとっては暴露療法でした。

文字をみることすら避けていた事を、自分から言葉として発して、人とシェアしている。これはとても凄いことで、すでに暴露療法が始まっているようなものなのです。

「①疑問あれこれ」の項目でもお伝えしたように、おうと恐怖症に対する暴露療法を扱っているクリニックは数少ないため、あまり現実的な選択肢ではないかもしれません。そのため、本気で克服したいという気持ちが強くなった場合に一番現実的で効果があるのは、通常のカウンセリングで信頼できるカウンセラーさんと一緒におうと恐怖症に向き合っていくことではないかと感じました。

次回は2日目以降の治療についてお伝えしていきたいと思います。

おうと恐怖症で悩んでいる方にとって、私の体験談が少しでもお役に立てば幸いです。

 

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